シャープ、賞与とは別枠「COCORO MEMBERSクーポン」支給–戴会長「努力に感謝」

CNET Japan2021年12月10日 13時30分より抜粋

 シャープ 会長兼CEOの戴正呉氏は12月10日、社内イントラネットを通じて、CEOメッセージを発信した。
「全社一丸となって年末商戦を戦い抜き、2022年の飛躍につなげよう」と題した今回のメッセージは、この日が賞与支給日となったこと、年末商戦本格化を直前に控えていることなどにあわせたもので、2021年最後の発信になりそうだ。

 戴会長兼CEOは、冒頭に賞与について触れ、「今回の賞与は、第1、第2四半期を合算しての支給になるが、上期は全社で増収増益になったことから、多くの部門で、賞与支給月数算定のベースとなる『業績評価ランク』が前年に対して改善している。また、賞与とは別枠のCEOファンドで、『COCORO MEMBERSクーポン』を支給する。皆さんの努力に感謝する」として、信賞必罰の姿勢をもとにした賞与制度が、今回の賞与ではプラスに働いたことを示した。

耳あな型補聴器など多くのシャープ製品が評価

 また、2021年は多くのシャープ製品が評価されたことも紹介した。空気清浄機搭載家庭用エアコンの「Airest」が、省エネ大賞経済産業大臣賞を受賞したほか、クラウドHEMSサービスの「COCORO ENERGYが、新エネ大賞資源エネルギー庁長官賞、耳あな型補聴器「メディカルリスニングプラグ」が、CEATEC AWARD 2021 要素技術・デバイス部門 グランプリを受賞。11月4日に米国で発表されたMFP業界で最も権威ある表彰のひとつに位置づけられ、ディーラーの投票によって選出されるCannata Awardにおいても、最高位のBest Manufacturer賞とBest Male Executive賞を3年連続で受賞。ここではBest Marketing Strategy賞も受賞したという。

新築住宅向け定額制PPAサービス「COCORO POWER」
ワイヤレスイヤホンスタイルの「メディカルリスニングプラグ」<MH-L1-B>

「新たな商品やサービスの創出を推し進め、顧客や取引先の支持を得て、業績改善を実現してきた成果である」としながらも、「下期の事業環境は、原材料価格の高騰やサプライチェーンの混乱、さらにはオミクロン株による新型コロナウイルスの再拡大が懸念されるなど、極めて厳しい状況が続く見通しだが、シャープが競争を勝ち抜き、さらなる業績向上を実現していくためには、事業変革のスピードをより一層高めるとともに、継続的に構造改革を実行していくことが不可欠である」と、手綱を締めた。

 その上で、いくつかの主要製品の取り組みについて触れた。
1つ目は、PCI(プラズマクラスターイオン)事業である。

 11月25日に、史上最高イオン濃度(5万個/cm3以上)の「プラズマクラスターNEXT」を搭載した加湿空気清浄機のラインアップ拡大を発表するとともに、10月末に、PCI関連商品の世界累計出荷台数が1億台を突破したことを発表。

 「シャープは、2000年にPCI搭載第1号となる空気清浄機を発売して以降、イオンの高濃度化や第三者機関での効果効能の実証による価値の可視化に取り組むとともに、エアコンや冷蔵庫、洗濯機をはじめとした他カテゴリーへの横展開、自動車や鉄道などの異業種における有力企業とのコラボレーション、B2Bソリューションの提案、地域に根差した商品開発やルート開拓によるグローバル展開など、PCIブランドの強化を進めてきた。こうした地道な努力に加え、清潔志向の高まりなども追い風となり、PCI事業は国内のみならず海外においても成長を続け、中核事業のひとつとなっている。今後は、プラズマクラスターNEXTを中心とした事業の高付加価値化を進めるとともに、グローバル市場への展開を一層加速していく考えである」とした。

 2つ目は「AQUOS XLED」だ。

12月10日から、AQUOS XLEDの販売を開始したことに触れ、「テレビのフラッグシップとなる新ブランドのAQUOS XLEDは、10月26日の発表と同時に予約販売を開始し、12月初めには各販売店において一斉展示を実施。12月4日からはテレビコマーシャルを開始するなど、着実に発売に向けた準備を進めてきた。店頭展示前から大きな反響があり、日に日に予約のペースが加速するなど、確かな手応えを感じている。今後は、AQUOS XLEDを筆頭とした業界随一の幅広いラインアップを強みに、さらなる事業拡大を実現していく」と述べた。

「AQUOS XLED」シリーズ

COCORO MEMBERSへの加入者が大幅に拡大

 3つ目は、COCORO MEMBERSである。2020年4月からのシャープ製マスクの販売をきっかけに、シャープのECサイト「COCORO STORE」におけるCOCORO MEMBERSへの加入者が大幅に拡大。同メンバーシップをシャープのブランド事業におけるサービス、ソリューション展開の基盤と位置づけている。

シャープ「クリスタルマスク」

 「2021年は、異業種との連携強化によるさらなる会員獲得や、海外事業の立ち上げを進めるとともに、COCORO MEMBERSの価値向上や、活性化に向けた取り組みを強化してきた。COCORO STOREにおいては、家電周辺アイテムや、ヘルスケアおよび美容関連商品の拡充、独自商材の展開、ヘルシオデリをはじめとしたサービス事業の強化、会員に対する効果的なメールマガジンの配信などに加え、先日提供を開始したAQUOSリモコンアプリとの連携も検討を進めている。今後もこうした取り組みを加速することで、Eコマースの強化を図るとともに、強固なメンバーシップを構築し、ブランド事業の拡大につなげていく」とした。

 4つ目が、サプライチェーンの見直しである。

11月1日付で「One SHARP」による集中購買の効果を最大限に引き出すことを狙いに、テレビやオーディオの調達機能と業務用ディスプレイの調達機能を統轄する「ディスプレイ調達統轄部」を新設。今後、B2BおよびB2C全体を俯瞰し、物流や商流の最適化を図り、双方の事業の競争力を一層強化していくという。

「こうした事業変革と構造改革の取り組みは、シャープの経営基本方針の実践そのものである。いま一度、社員全員が経営基本方針に立ち返り、持続的成長を実現していこう」と呼びかけた。

 最後に戴会長兼CEOは、「2021年は、新型コロナウイルスの影響に加え、半導体隘路(あいろ)や物流の混乱、原材料価格の高騰など、極めて厳しい事業環境となったが、全力をあげて収益力強化に取り組んだ結果、業績は堅調に推移し、最重要経営課題である財務基盤の改善も着実に進展している。足元では、各国において年末商戦の真っただ中にあるが、残り3週間を全社一丸となって戦い抜き、年間公表値の達成、そして、2022年のさらなる飛躍へとつなげよう」と述べて、メッセージを締めくくった。

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